大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(オ)69 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人赤塚宋一の上告理由について。

論旨は、先ずその前段において、原判決(その引用する第一審判決をふくむ、以

下同じ)が本件当事者間において原判示六五万円の貸借の成立した事実を認定した

点に審理不尽の違法があると主張するのであるが、原判決挙示の証拠関係に照らし

右認定は首肯できる。したがつて、原判決に所論の違法はなく、所論は、ひつきよ

う原審の措信しない訴外Dの証言部分を援用して、原審の裁量に属する証拠の取捨

判断、事実の認定を非難するに帰し、採用できない。

次に、論旨はその後段において、原判決に民訴一三九条一項の解釈適用を誤つた

違法があると主張するのであるが、第一審判決の説示している訴訟手続の経過に徴

すると、上告人主張の相殺の抗弁を時機におくれて提出されたものとして排斥した

措置を是認した原審の判断は、正当である。したがつて、原判決に所論の違法はな

く、論旨はすべて採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

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